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相続手続きの基礎知識
大阪府における「成年後見」の手続きについてお悩みの方々へ

加齢や障がいによって判断能力が鈍ってしまった方に代わって、社会生活上の適切な契約締結などのサポートを行うのが成年後見人の役割です。成年後見人は、家族だけでなく、司法書士や弁護士などの専門家、あるいは市民ボランティアでも就任できます。大阪府内では、北部地域が大阪家庭裁判所本庁の管轄となります。

成年後見は、おもに認知症などで自分自身の意思を正確に言い表すことが難しくなった方の契約手続きなどをサポートし、ご本人を保護する制度を指しています。

成年後見人には、本人の身近な家族の他、弁護士や司法書士など法律の専門家が就任することも多くなっています。

大阪府内において、2018年の実績で、成年後見申立件数は2,832件となっており、件数は増加傾向にあります。

この記事では、高齢化社会や障がい者福祉社会を、より公正で充実したものにするために欠かせない「成年後見」の制度について、その概略をわかりやすく解説しています。

成年後見制度に欠かせない「家庭裁判所」

高齢の影響による認知症だけでなく、知的障害・精神障害によって自分の意思を正しく的確に伝える能力を失ってしまった方々がいます。そういった方々が適正な社会生活を送るため、成年後見人は、本人の利益のために契約手続きなどの補助を行う役割を果たしています。同時に、判断能力が低下してしまっている状態に付け入って、財産などを不当にだまし取ろうとしたり、粗悪品を高く売りつけようとしたりする犯罪者や悪質業者の手口から本人を守る使命も担っています。

成年後見人が関わって本人を代行する契約について、より具体的には、本人がお持ちになっている金融機関の預貯金口座に関する手続き、土地や建物など不動産に関する登記手続きに代表される財産管理、あるいは病院や介護施設などへの入退所といった日常生活に関する手続きなどを挙げることができます。

成年後見人の仕事は、介護福祉士(ケアワーカー)やホームヘルパーの業務と混同されることもありますが、そちらは高齢者や障害者の日常生活の身辺(食事や入浴、着替えなど)をサポートします。一方で成年後見人は、社会人として企業や個人と取引する場面をバックアップするのです。

たとえば、有料老人ホームや介護福祉施設への入居には、数百万円~数千万円のまとまった額が必要になる局面があります。その場合には本人の利益のために、その所有する不動産を適正価格で売却し、現金化する任務を負っています。また、判断能力の低下した本人が、成年後見人に黙って行った買い物などは、日用品 の購入などを除いて契約を後から取り消す権限も持っています。

成年後見人に就任する専門家

成年後見人に就任するために、特別な資格は要りません。未成年者や破産者でないことなど、他人の財産を扱うにあたって最低限の条件を満たしていれば、誰でも就任することができます。一般的には、判断能力を失った方の家族が成年後見人に就くケースが多いです。

しかし、家族が成年後見業務に就くと、仕事やプライベート時間まで奪われることが多いので、専門家に依頼する例も徐々に増えています。

たとえば、法律実務の専門家である弁護士や司法書士などが、依頼を受けて成年後見業務に就く代表例です。

ただ、残念なことに、本人の財産を横領する弁護士や司法書士の事件が全国で散見されています。

その事態を特に司法書士業界は問題視しているのか、公益財産法人「成年後見センター・リーガルサポート」を立ち上げて、成年後見業務に就いた全国の司法書士から定期的に財務状況などを報告させ、厳しく指導、監督を行うことで不祥事の発生を未然に防ごうと取り組んでいます。

大阪府の各自治体では、成年後見を必要とする方々が利用しやすいよう、いくつかのサポート態勢を整備しています。

たとえば、大阪府社会福祉協議会では、ボランティアで成年後見業務を行う「市民後見人」を養成し、府民からの相談に応じて派遣しています。

さらに、市町村の単位でも成年後見費用の一部を助成するなど、具体的な支援態勢が整備されています。

豊中市では、生活保護受給者や市民税非課税者など、成年後見人の報酬を支払うことが難しい市民を対象に、報酬助成を行っています。池田市ではより広く、現金、預貯金などといった資産が 50 万円に満たない場合にまで、成年後見人の報酬助成範囲を広げていますし、判断能力が低下した市民が、市内の福祉サービスの利用を可能にする費用助成も実行してます。

また、箕面市では判断能力が著しく衰えた認知症や障がい者の方で、身寄りがない場合に、市長が成年後見を申し立てる事業を実施しています。

成年後見人の就任は、家庭裁判所に申請しなければならない

成年後見制度を利用するためには、必ず家庭裁判所に申し立てて、審判を受けなければなりません。

家庭裁判所から申立人、本人、本人の家族、そして成年後見人候補者に対してヒアリングが行われ、必要に応じて本人の判断能力が確かに、成年後見が必要なほどに衰えているかどうかの鑑定が行われる場合もあります。

成年後見人を誰にするかは、家庭裁判所の権限で決められますので、成年後見人候補者が不適格だと認められれば、別の専門家を指定される可能性がありますので、念のためご注意ください。

大阪府内の成年後見のご相談は、北部全域が大阪家庭裁判所本庁(大阪市中央区大手前)の管轄になります。大阪市のほか、豊能地区として池田市・箕面市・豊中市、三島地区として吹田市・摂津市・茨木市・高槻市、北河内地区として枚方市・寝屋川市などが含まれます。